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選択した講義科目の内容です

2024
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講義科目名称 :
キャリアデザインⅠ
英文科目名称 :
 
授業コード :
L309 L310 L355 
開講期間 配当年 単位数 科目必選区分
半期  1年次  2単位  必修 
担当教員
高橋綾子、江津匡士、丞村宏 
科目ナンバリング:1L213S  実務経験:あり  アクティブラーニングの導入:なし  授業時間外学習時間:4時間/週 
添付ファイル
授業種類
ディプロマポリシーと当該授業科目との関連
■専門分野における発想や表現の基本的な能力の獲得
□自己の存在を認識し、創作・研究に向かうこと
□広く社会を認識し、深い創作・研究に向かうこと
□自らの創作・研究を他者に伝えるコミュニケーション能力の獲得
□分野を横断した視野を持ち、積極的に人や社会と関わる能力の獲得
授業形態
■講義
□演習
□実験・実習
科目区分
□基礎科目
■基幹科目
□専門講義・実習科目
□領域別専門科目
□プロジェクト科目
□資格科目(教職課程)
□資格科目(学芸員課程)
授業のテーマ
前半7回は、卒業直後の就職時に特化せず、長い人生全体をとらえてキャリアを考える。
後半8回は、仕事や趣味でクリエイティブにかかわる者にとって必須な知識として著作権等について学ぶ。
授業の達成目標
「勉強するのは受験のためである」というマインドセットを開放し、自分自身のために学ぶ、知識をつけることの面白さについて理解する。既存の知識の壁を取り合払い、視野を広げることで、さまざまな生きていく手段、方法があることを知り、大きな世界観で自らの将来像を検討できるようになることを目指す。
授業科目の概要
デザインという切り口でのキャリア、仕事、研究について広く理解する。
アートという切り口でのキャリア、仕事、研究について広く理解する。
クリエイティブでありながら、複合的な重なりの分野、現状では抜け落ちている分野についてのキャリア、仕事、研究について広く理解する。
どの分野にとっても必須である著作権(知的財産権)についての基礎知識を学ぶ。
授業計画
第一回 プロローグ 就職=(イコール)仕事ではない! 
「就職するために大学に入る」という勘違い。就職はゴールではない。自分の職業(仕事)人生を主体的に構想し設計することがキャリアデザイン。何になってもいい!さぁ、何になろうか? 
第二回 仕事ってなんだろう? 
仕事ってそもそも何だろう? スキルとは何か?どんな4年間を過ごせばよいか? チャレンジする時期にすべきことは、視野を広げること。 そんな仕事を開拓してきた先輩も参考にしてみよう。 
第三回 芸術(創作)を仕事にする 
芸術家(アーティスト)は職業だろうか?「つくること」と「生きること」を実践する人々は、時に自由業、フリーランス、自営業と呼ばれています。『金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか』という本があります。あるいは『芸術起業論』という本をご存知ですか?芸術と経済を考えてみましょう。 
第四回 芸術を支える仕事 
「アートマネージメント」を知っていますか?「芸術と社会をつなげる方法論」と言われてもピントきませんね。展覧会・イベント・プロジェクトの企画・運営、営業、広報、進行管理、資金調達、普及活動、人材育成などいろいろな活動があります。学芸員やギャラリストも文化施設の職員も、みんなアートの可能性を信じて日夜頑張っています。そんな愛と苦悩のお話です。 
第五回 わたしは一体何者だろう?わたしの履歴書 
何のために大学に入学したのだろうか?「絵が上手くなりたい!」「いい就職がしたい!」「何となく楽しそうだから?」そしてこれから何がしたいですか?選択肢はさまざまです。これまでの自分を分析しながら将来について考えてみます。 
第六回 10年後どのような生活がしたいですか? 
今、やりたいと思っていることは、はたしていつまで続けられるだろうか?将来の目標を限定するのはちょっと危険。一つの仕事を一生続けるのも良いけれど、幾つもの経験を積み色々なことに対応できる方が将来生きやすいのかもしれない。わたしの履歴書を振り返りながら考えてみましょう。 
第七回 あなたは一生働かないかもしれない?仕事とは? 
あなたの“創造性”が生かされ没頭できる仕事であればプライベートの切り分けを考える必要もなくストレスフリーな生活がおくれます。そういった仕事のあり方を昨今は「ワークアズライフ」とよんでいます。自分らしい生き方、幸福の追求とは何か?。趣味を仕事にしよう! 
第八回 知的財産権及び著作権法概論 
著作権を含めた知的財産権の概要を説明します。
著作権については、著作物(思想又は感情を創作的に表現したもの)とは・何が著作物なのか、を議論(AIが作成したコンテンツは誰が著作権者なのか等)し、確認小テスト(三択問題)で理解度をチェック(以降、確認小テストを毎回実施)します。
予習課題:「猿の自撮り」事件を調査し、概要を記載してもらいます(以降の予習課題も同様です)。 
第九回 著作者の権利 
「著作者にはどんな権利があるのか(支分権)」について学びます。(例:メタバースでの知的財産はどう取り扱うのでしょうか)
予習課題:「JASRAC対音楽教室」事件につき事前調査し、何が問題なのか、それに対して自分はどう思うか・考えるかを調べて提出してもらいます。尚、裁判は東京地裁、知財高裁そして最高裁で最終判決が出ています。 
第十回 著作権制限規定・パロディ 
他人の権利である著作物を(勝手に)利用する為の「著作権制限規定」について学びます。
パロディは著作権侵害なのか、議論します。
予習課題:「佐村河内氏によるゴーストライター事件」を調査し、概要を記載してもらいます。 
第十一回 著作者人格権・著作隣接権 
勝手に公表されない、著作者の名前を書け、勝手に変えるな、という著作者人格権につき学びます。
共同著作、法人著作、映画の著作権、二次的著作物、編集著作物についても学びます。
又、俳優、舞踏家、演奏家、歌手等の実演を行う者、実演を指揮する者の権利である著作者隣接権についても学びます。
尚、予習課題はありませんので、質問・疑問等あれば提出して下さい。 
第十二回 著作権の保護期間、国際条約、登録制度 
著作権の保護期間(著作者の死後70年まで)、その保護期間の計算方法について学びます。
外国の著作物の保護の為の国際条約(ベルヌ条約)について学びます。
著作権は無法式主義(文化庁への登録を必要とせずに権利が発生)ですが、登録制度があります。その必要性及び現在の登録制度での問題につき学びます。
予習課題:東京五輪公式エンブレム問題(何が問題だったのか?問題ではなかったのか)を調べ、概要を記載してもらいます。 
第十三回 著作権侵害・著作権の裁定制度・クリエイティブコモンズ 
「著作権侵害だ!」と訴えられたらどうしますか?反対に自分の著作物(例:漫画・絵画・写真等)が誰かに勝手にSNSにアップされた場合、泣き寝入りしますか?又、著作権の集中管理の未来についても議論します。
予習課題:文化庁著作権契約書作成支援システムを利用して クリエーターとしての、契約書(案)を作成してもらいます。 
第十四回 活用と契約、下請法・PL法 
口約束も契約のひとつですが、約束を文字化しましょう。デザイナー・クリエーターとして活動する際の注意点、デザイン事務所等に入所・入社した場合の注意点を学びます。その為、契約書のひな形を事前に各自作成してもらいます。
予習課題:「追及権」欧州における追及権制度とはどの様な制度かを調べ、概要を記載してもらいます。 
第十五回 追及権・肖像権及び最終確認テスト 
現在の日本の法律には無い「追及権」、法律ではなく裁判でその権利が認められている「肖像権」等について学びます。
最後に最終確認テストを行います。 
授業時間外の学習
ミニレポート等の課題で、授業内容について復習する。
著作権関係(8回~15回):予習課題がありますので、指定期日までに提出して下さい。
テキスト


著作権関係(8回~15回):講義スライド(PDF)を事前にアップします。
参考書・参考資料等


著作権関係:図録 知的財産法(弘文堂)、18才の著作権入門(ちくまプリマー文庫)、初めての著作権法(日経文庫)、文化のための追及権(集英社新書)、わかる著作権法講義(日本経済ん評論社)
履修上の注意
5回以上の欠席(遅刻を含む)で失格。ほぼ毎回ミニレポート課題がある。筆記用具必須。
人数制限、必要スキル
 
授業で使用するソフト等
 
成績評価の方法・基準
平常点、授業課題によるミニレポート、期末のレポート課題の総合による。
課題に対するフィードバックの方法
授業内の演習や内容についての質問については、メールまたは次回授業時に回答する。